2019年ラグビー・ワールドカップ
2019年9月20日から11月2日にかけて日本で開催されるラグビー・ワールドカップへの興奮が高まっています。大会ポスターが登場し始め、中には、スポーツ史上偉大な番狂わせの一つとして名高い、2015年前回ワールドカップのブライトンで行われた対南アフリカ戦でのブレイブ・ブロッサムズによる勝利をコラージュしたものもあります。
大会マスコットは、伝統的な歌舞伎の舞台を基にした長いたてがみを持つチャーミングな獅子のペアです。マスコットのアイデアとしては、ラグビーボールの形をした顔の父親と息子の親子ペアが伝統的な毛振りの様にたてがみを振りまわす踊りを披露するというものです。これは、ニュージーランドのオールブラックスが、試合前に対戦相手を動揺させるために踊る邪悪なマオリ族のハカダンスとは対照的です。また、2020年オリンピックおよびパラリンピックのマスコット、漫画風で未来的なミライトハとソメイティとも対照的なものです。
日本人は一般的に、ラグビー・ワールドカップの優勝候補に関して、日本以外の国から観戦する人ほど心躍らせることはないようです。しかし、大会がついに始まるとなると、日本人は自分たちの国技を愛するように、間違いなく国民は夢中になって、女子サッカーや冬季オリンピックのカーリングチームの時同様に熱心に動向を見守るでしょう。
駐日英国大使のPaul Madden 氏は、ロンドンのジャパンソサエティで最近行ったスピーチの中で、ワールドカップ観戦のために英国から4万人の旅行者を予想していることを明かにしました。英国大使館は実際に機会を捉えては、近年行われたラグビー・ワールドカップおよびオリンピックでホスト国となった経験を日本と共有しています。
日英文化季間2019-20開催を利用して、相応しいとされるイベントにおいてこの大会が取り上げられました。「英国の方々のこれらのスポーツ祭典への関心を基礎に、「日本文化季間」では日本の多面的な魅力を紹介することを意図しています。英国中の方々が、日英相互理解を深めるこの機会を活用し、永続的なレガシー創りをお手伝い下さることを期待しています」
日本におけるラグビーの歴史については、2019年8月31日まで英トゥイッケナムにあるWorld Rugby Museumの興味深い展示会で知ることが出来ます。そこでは、1904年から慶応大学が着用している日本で最古のラグビージャージを見ることが出来ます。また、日本代表チームが1934年から着用している桜の花を描いたジャージもあります。当初その花のうちの一つだけは蕾で描かれましたが、その後、蕾は第一次世界大戦後の対イングランド戦で開花しました。
10月の英国APPG(英国議員連盟)Sports Sub-Groupの会合において、貴族院で著名な人々が集まりラグビー・ワールドカップについて話をしました。集まった人の中には、Lord Holmes、Lord McConnell、および駐英日本国大使の鶴岡公二氏の名前もありました。日本のラグビーは英国と結びつきが強く、世界的にファンが誇り高いラグビーが持つ特別な文化が非常に強調されました。チームの忠誠に関係なく試合後の絆を意味する「ノーサイド」の伝統は、日本で支持されています。マスコットのレンジーは、5つの価値、すなわち品位、情熱、結束、規律、尊重を体現するものとして宣伝されています。
2019年ラグビー・ワールドカップは、9月20日に東京で開幕戦を行い、決勝戦は11月2日に横浜で行われます。試合は、札幌や九州など日本の北から南まで12か所で行われます。日本チームはプールAでアイルランド、スコットランド、ロシア、およびサモアと戦い、イングランドはプールCでフランス、アルゼンチン、米国、およびトンガと戦う予定です。